はじめに
春季賃上げ要求・妥結状況について中間集計等が出始めました。
政府は、昨年末から3％の賃上げを掲げていましたが、実際は1％の後半から2％前半の結果が出ているようです。
ベースアップ等の検討資料にするために調べておられると思いますので、各方面の調査結果を紹介したいと思います。
都内民間労組平均/東京都調査
2018年3月22日現在で、既に妥結した労働組合のうち、前年妥結額と比較可能な52組合の平均妥結額は6,028円。これは平均賃金（327,726円・39.5歳）の1.84％に相当する。同一労組の前年妥結額（5,723円）との比較では、金額で305円、率で5.33％上回っています。
東京都産業労働局雇用就業部労働環境課のページ
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/03/26/13.html
独)労働政策研究・研修機構が春闘状況を掲載
独立行政法人)労働政策研究・研修機構の特集ページによると、平均賃上げ率は、前年を上回る回答が出ているようです。
１．単純平均5,531円、1.94％ / 2018国民春闘共闘委員会第2回集計
全労連や純中立組合などでつくる2018国民春闘共闘委員会が3月26日に公表した2018春闘・第2回賃上げ集計によると、回答を引き出している285組合（登録組合の34.8％）の回答額の単純平均は5,531円、率で1.94％となった。加重平均では6,084円、2.05％となり、ともに金額では前年同期を上回っている。（JILPT調査部）
独立行政法人労働政策研究・研修機構のページ
http://www.jil.go.jp/kokunai/topics/mm/20180328.html
２．平均賃上げ、6,508円（2.17％） / 連合・第2回集計
連合が3月23日に行った発表によると、「2018春季生活闘争・第2回回答集計結果」は、平均賃金方式での定昇相当込みの賃上げ額（加重平均）が6,508円、率では2.17％。全体としては第１回集計結果を若干上回る結果。第2回結果が第1回結果を上回るのは2016年以来。
賃上げ率(主要企業ベース)を2.33％と予測 / みずほ総合研究所
みずほリサーチ2018年2月号のページ で、賃上げ予測を2.33％としています。尚、この資料では、過去に厚生労働省が発表した賃上げ率をグラフで掲載しており時系列で数字を追うときに参考になります。
https://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/research/r180201.pdf