「国民医療の増加傾向が続く」
- 医療費が高額件数増加
- 10月のお知らせ
医療費が高額件数増加
ひと月にかかる医療費が 1,000 万円以上のものが、増加しています。平成 22 年では前年よりも 19 件増え、過去最高の 174 件になりました(健康保険組合連合会が発表した「高額医療給付に関する交付金交付事業」による数値)。
174 件の疾病別の上位は、
循環器系疾 88 件(51%)
血友病 41 件(24%)
悪性腫瘍 13 件(7%)です。
医療保険制度で患者の自己負担額を超えた負担は、健保などが負担しますが、高額な負担が増えれば健保財政がひっ迫しますから、企業がつくる健康保険組合が加入する健保連では、保険料の一部を出し合って、高額な医療費が発
生した健康保険組合に交付金を支給する準備をしています。
一方で被保険者には、高額療養費制度などがありますから、負担が一定額を超えると健康保険組合から給付があります。ですから、高額の医療費がかかった時、被保険者の自己負担の上限は、平均的な所得者で月額約 8 万円強となっています。ただし、働く人が健康保険組合に加入していると、付加的な給付をうけられるため、月額 2 万円程度が上限になります。
厚生労働省発表によると、平成 20 年の国民全体の高額療養費給付は 1.7 兆円。10 年間で約2 倍に拡大し、高額療養費も医療費拡大傾向の原因のひとつとなっています。
自己負担割合の見直しが検討される時期ではないかと思います。
(図表は、健康保険組合連合会発表資料から引用)